全体構造法(JIST)とは、言語獲得および再獲得も、身体と脳を統合した全体で一つの精神である人間の精神活動であるという人間精神活動成り立ちの根本から外れず研究してきた体系です。
それは、正しい言語構造が「あるかないか(静止)」ではなく、時間と空間の座標の中で、どのように「産まれていくか(運動)」の研究です。
つまり、全体としての人間と部分としての言語構造を、生きて動くまま同時に考えていくことが本法の特徴です。
JISTの基本概念では、生きた生のことばの脳における知覚構造と人間の自律性(自発性)が、もっとも重要と考えます。
このため、音声言語(話しことば)を治療のスタ-トとし、聴覚、触覚、視覚、運動覚、空間覚、自己受容感覚など、障害者に残された身体のすべての感覚を言語治療に活用していかなければなりません。
体験でしか知覚し習得できない「生きた話しことばの全体構造」を、体験をとおして練習してもらうために本法の具体的な技法が、研究・開発されています。
このように、脳と身体を中心に、知覚とことばの機能を結びつける具体的な最適条件の探求が本法研究会の目的です。
平成9年10月1日
JAVTOC(日本ヴェルボトナル臨床言語研究会)より改名平成19年10月7日日本全体構造臨床言語研究会より学会に名称変更
正会員 234名(令和4年11月30日現在)